BASEがタオバオ新幹線と連携だって【メリット・デメリット】

BASE×タオバオ新幹線 ネットでビジネス

過ぎし日の8月20日のことだが、「誰でも気軽に簡単にオープンできるネットショップサービス・BASE(ベイス)」とタオバオ購入代行サービスの「タオバオ新幹線」の連携が始まった。
【BASE】40万店舗が利用するネットショップサービス
タオバオ新幹線

これはネットショップ運営をしている人たちにとっては、ある意味衝撃的である。

何が衝撃的かって、「BASEが無在庫販売を認めた!」ということだろう。まあ、厳密に言えば、BASE自体は楽天やYahoo!ショッピングみたいなショッピングモールではないので、その辺は自由と言えば自由なのだが。

因みに、Yahoo!ショッピングでも『お取り寄せ』として商品出品も可能だ。

今まで他のタオバオ代行会社から商品を輸入して販売していた小規模のショップさんにしてみれば、なんとも便利なサービスに見える(私も一瞬はそう思った)。だけど私なりに調べてみたところ、一概にもそうは言えないかな、といったところだ。

先に結論を述べてしまうと『非常に微妙』である。

 

ネットショップ運営している私から見た、「BASE×タオバオ新幹線」の連携サービスを徹底解剖してみたよ!

それでは1から行ってみよう。

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BASE×タオバオ新幹線の連携サービスのメリット

分かり易く簡単にメリットを挙げるとすれば、

◎ 商品出品がだいぶ楽チン

◎ 顧客への発送が楽チン

◎ 在庫の保管スペースが要らない

と、いったところだろうか。

『なんだよ!メリットが少ねーじゃんかよ!!!(オコ)』という読者のみなさまのお声が聞こえてきそうだが、まあもう少し話を聞いてくだしゃんせ。

大きく挙げるとこの3つだが、ネットショップを運営するに当たって、なんて言っても【商品出品がだいぶ楽チン】というのがもの凄い重要で、時間で考えればもの凄い大きなウェイトを占めているのだ。

在庫を持っている商品でも無在庫でも、ネットショップの商品登録というのは割に時間がかかる。出品したい卸先の商品ページからサイズ・カラー・素材等々のデータを取得し、画像も取得し、さらに画像を加工したりアレコレ手を加えてその上在庫数なんかも入力しなければならない。

CSVファイルを難なく使いこなせる人は、まあだいぶ速く出来ることもあるが、ショップ運営初心者なんかはかなりの時間を要してしまうだろう。

その為、小さな個人商店なんかはクラウドワークスランサーズ等々で商品登録の作業を代わりにやってもらえる人を募集しているのだ。募集したって、希望の人材がすぐ見つかるとも限らないしね。

そんな手間ヒマかかることを(大げさに言えば)ボタン一個で出品出来て、ちょいと商品名や説明文や画像を載せて調整するだけなんて、これは使いたくなってしまう。

詳しい商品登録の方法についてはこちら↓↓

BASEへの出品方法

 

【顧客への発送が楽チン】というのもかなり魅力的だ。

初めのうちは売り上げもそんなになく検品も発送作業もラクだろうけど、これが1ヶ月200個とか300個とかになると、誰かに頼まないと自分が食事を摂ることもままならなく成る。ご飯と睡眠は大事である。頭が働かなくなり、誤発送なんかしたら台無しだ。

発送代行業者を使ってもいいと思うが、毎月スタンダードに売り上げがないと保管料やら月額使用料ばかりが膨らんで、資金が枯渇してしまう。

スタートダッシュには資金繰りというのは重要だし、資金がなくなるとやる気も失せてしまう。

併せて【在庫の保管スペースが要らない】というのも大きい。スマホケースのような小物雑貨ならまだしも、ファッション関係なんかだとアクセサリー以外は1部屋くらいすぐに占領されてしまう。これから冬物の季節だが、コート類はかさばることこの上ない。

広いお家だったらいいけど、賃貸事務所とかはそんなに広くないよね。固定費抑えたいし。

狭いスペースで大量の在庫が入荷してきて、窮屈な思いをしながら検品して梱包して。。。。。なんていうことから卒業出来るかもしれないのだ!

目がキラキラしてしまうシステムだろう??私は目がキラキラしてしまった。一瞬だけど。

 

BASE×タオバオ新幹線の連携サービスのデメリット

しかしながらメリットもあればデメリットもある。それが世の常ってものだ。

デメリットも分かり易く簡単に挙げるとすれば

◎ 顧客に直送してしまうと、どんな商品なのか分からないまま発送されてしまう

◎ アパレルは洗濯表示等のタグがないまま直送されてしまう可能性あり

◎ 顧客に届いた時に、梱包が酷いことになっている可能性あり

◎ 最悪なのは匂いがきついこと

◎ 1件毎に国際送料がかかってけっこう高くつくかも

といったところだろう。ひとつずつ説明しよう。

 

【顧客に直送してしまうと、どんな商品なのか分からないまま発送されてしまう】

私がタオバオやアリババ等々で中国から商品を仕入れる際は、中国から顧客に直送はしていない。

なぜかと言えば『どんな品質で、素材で、縫製は丁寧なのか雑なのか、デザインは写真通りなのか、が分からない』からだ。

代行業者を通しているなら不良品は無いとは思うが、たまに細かい検品ミスがある。キャミソールの紐が捻れて縫われていた商品がそのまま届いたり、バッグの内布が縫い止まってなかった商品がそのまま届いたこともあった。

中国をはじめ、アメリカもそうだが諸外国だったらその程度は気にしないかもだけど、日本ではそうはいかないのだ。不良品扱いになってしまう。店の評価を落としてしまうような品質は、お金を頂いている限りはあってはならないし、ショッピングモールでの評価が厳しくなる。

そこを考えると、どんな商品なのかはちゃんと確認しておきたいところだ。

 

【アパレルは洗濯表示等のタグがないまま直送されてしまう可能性あり】

アパレル、多くは洋服を扱う店舗で気をつけなければならないのは、洗濯表示タグ等の『家庭用品品質表示法』で表示が義務づけられている「繊維組織表示」「取り扱い表示」「責任者表示」、他には「原産国表示」「容器包装識別表示」がある。

何気なく洋服を買って当たり前のように付いているこれらの表示ダグだが、いざ自分でノーブランドの洋服を中国等から輸入してみると、タグなんか付いていないことが多い。

実はこれらのタグ表示は『法定表示』なので、法令により義務づけられている。要するに「付けなければならない」ものなのだ。税金の支払いが義務なのと同じだ。

中国なんかはその辺の法律がどうなっているかは定かではないし、適当な販売者も多い。ちゃんとした業者さんもいるけどね。

いずれにせよ、法定表示ダグ(もしくはそれが分かるようなもの)はないといけないので、タオバオ新幹線側から直送されてしまうと、その辺が分からないまま顧客に届いてしまう。

 

【顧客に届いた時に、梱包が酷いことになっている可能性あり】

初めて諸外国から商品が届いた時に驚いてしまうのが、梱包されている箱や袋がグチャグチャになっていたり、潰れていることだと察する。

まあそりゃあ、海を越え山を越え僕らの町へやってきたのだから(ハットリくん風)無理もない。税関では多くの荷物が集められて、税関の担当者だって軽い荷物も投げたくはなるだろう。

因みに、私のところへ届いた数々の諸外国からの荷物は、どれ一つ綺麗だったことは無い。中身は無事だが、箱は潰れていることは普通だ。

それを考えると中国から顧客へ直送となった時に、どのような状態で顧客に届くのかが若干心配である。ましてや、日本人は包装が汚いだけで怒りだす人もいる。ちょっとの間アメリカにいた人間から見たら異常だと思うけど。

届いた後のクレーム処理を考えると、直送は迷いどころだ。

 

【最悪なのは匂いがきついこと】

特に中国からの輸入品に多いのだが、工場直送だからなのか化学材料を多量に使っているからなのか、臭いのキツいものが多い。洋服もそうだが、靴なんかは石油系の化学材料の臭いがキツい。臭いがキツいものは、2日間くらい天日干ししたりする。

そんな商品がそのまま顧客に届いてしまったら。。。言うまでもなく、クレームもんである。たちまちレビューに『臭いがキツい』『こんなの着れない』なんて書かれてしまい、評価もダダ下がりだ。この辺も直送の不安要素だ。

 

【1件毎に国際送料がかかってけっこう高くつくかも?】

BASE×タオバオ新幹線の連携サービスを利用した場合の仕入れ計算式はこちら。↓↓

仕入れ金額の計算式

当サービス(¥500/月)を利用した場合の仕入れ金額の計算式は以下の通りです。

商品代金 + 中国国内送料 (10元〜) + 代行手数料200円 (1回の注文毎) + 国際送料

中国国内送料、国際送料は商品重量により変動します。
例)重量 500g の商品の場合、送料約 1,500 円(※為替レートにて変動)

※ 商品金額、中国国内送料、国際送料は人民元表記となりますが、
日本円に換算する場合は国際送料はEMSの50%割引の価格が適用されます。

BASE連携マニュアル|タオバオ新幹線より

通常の代行業者での輸入だったら、複数の注文商品をまとめて自分の事務所なりなんなりに発送してもらうと、国際送料が少しお得になり利益率も上がる。

しかしこのBASE連携サービスを使うと、1件(一人分)の注文ごとに国際送料が発生するので、国際送料が割安にできない。アパレル関連の商品だと、夏物は良いが嵩張る冬物になるとバカにならないかもしれない。

ここは上手くやればというか、中国から入荷して自社から発送する際の送料分を考えればトントンか割安に済むかもしれないので、必ず高くつくとも言えないのだが。

この辺はExcel等々で計算式を作って、仕入額と販売額と送料を計算してみることをお勧めする。

 

まとめ

はじめにも述べたが、私がこの【BASE×タオバオ新幹線 連携サービス】についてよくよく読んでみた結論は

『非常に微妙』である。

メリットに対してデメリットになる懸念材料が多いのだ。自分たちの仕事の負担が減り、その分仕事の正確さを取り戻せるかもしれないが、顧客の満足度を考えたら心配で夜も眠れなくなるかもしれない。だって、どんな商品が届くか分からないでしょ??で、その後にどんなクレームがあるか分からないでしょ??

 

30日間はお試し無料なので、お試しで使ってみても良いとは思う。

但し使うとしたら『BASE連携商品の購入・発送依頼方法(在庫)』で、予め数点・数店舗から商品を取り寄せて、自社の在庫として持っておく方法だ。

どのタオバオのお店の商品がちゃんとしているか、タグ等の表示があるか、臭いの程度も分かる。タグの表示は責任者表示は付け加えなきゃいけないんだけどね。

まあ、楽な商売なんてないですわ〜。

 

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